文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年3月25日
頻尿・過活動膀胱の症状は、大変つらい病気です。トイレに行く回数が増え、睡眠時間さえ奪われてしまいます。人に相談するのも気が引けますので、お一人でお悩みをお抱えの方がほとんどです。
お薬をお使いの方が多いのですが、残念なことに薬が効いてくれない場合が多くあります。
このため、頻尿・過活動膀胱が原因不明とさえ言われます。
頻尿・過活動膀胱の症状は、日常生活に大きな影響を与えます。仕事・家事・趣味などが出来なくなります。いつトイレに行きたくなるかという不安で、旅行・バス旅行などに行けなくなります。
このページでは、おつらい頻尿・過活動膀胱を改善するため、頻尿・過活動膀胱の症状・原因について詳しく説明しております。
【目次】
頻尿とは、尿の回数が多く、トイレが近い、という症状を頻尿と呼びます。一般的には、朝起きてから、夜の寝るまでのおしっこの回数が8回以上であれば、頻尿であると判断されます。
一般的な大人の排尿回数の目安としては、1日に4〜5回程度、夜間に0〜2回程度です。これらを超えてくると、頻尿を疑います。おしっこの量は、一日平均で、だいたい1,000cc〜2,000cc程度です。
当然、水分を摂取する量が増えれば、その分だけ尿量、尿の回数は増えていきます。また、加齢により、腎臓の尿を濃縮する力が低下するため、高齢者では排尿回数が多くなり、頻尿になりやすくなります。
頻尿の原因は様々ですが、男女ともに過活動膀胱の主な症状となります。過活動膀胱とは、膀胱が敏感な状態になり、頻尿になる事です。全国で約800万人以上、40歳以上の8人に1人が、頻尿・過活動膀胱に悩まされていると言われています。
また、過活動膀胱は男女ともに加齢とともにお悩みの方が増加していきます。さらに、男性では前立腺肥大症が原因となって、頻尿や尿漏れといった尿トラブルを引き起こすことも少なくありません。
頻尿の症状は、排尿回数が多くなり、頻繁にトイレに行きたくなるなることです。
日本泌尿器科学会によると、一日の排尿回数が8回以上である場合を頻尿としています。しかし、一日の排尿回数には個人間で差があります。排尿回数が8回以下であっても、自分自身で排尿回数が異常に多いと感じる場合にも、それは頻尿の症状と言えます。
また、夜間に排尿のために、何度も起きなくてはいけない症状は夜間頻尿と言います。夜間頻尿は、不眠の原因となることもあり、それによって日中の生活にまで支障をきたす症状です。
過活動膀胱による頻尿の症状は、急に我慢ができないような尿意を感じたり(尿意切迫感)、間に合わずに尿漏れしてしまったり(切迫性尿失禁)といった症状を伴います。また、前立腺肥大症による頻尿の症状では、排尿の勢いの低下する排尿困難の症状、残尿感などの症状があります。
心因性頻尿と呼ばれる頻尿は、心因性の問題であるため、睡眠時には頻尿症状が起こりません。
頻尿の原因としては、過活動膀胱、前立腺肥大症、残尿、多尿、尿路感染・炎症、腫瘍、心因性によるものが考えられます。
過活動膀胱とは、膀胱に尿がいっぱい溜まっていないにもかかわらず、膀胱が過剰に反応することで強い尿意に襲われます。過活動膀胱の症状では、1回の排尿量は少なく、日に何度もトイレに行きたくなります。
前立腺肥大症では、肥大した前立腺が、尿道を圧迫することで、頻尿の症状・排尿トラブルを引き起こします。残尿も同様に、1回の排尿量が減少するために、何度もトイレに行くことになります。残尿とは、排尿後も膀胱内に尿が残っている状態であり、結果的に膀胱の容量が低下します。
頻尿の原因としては、糖尿病や、大量の水分を摂りすぎることも頻尿の原因になります。この場合は、1回の排尿量は正常ですが、尿量増加によって頻尿の症状が起こります。
膀胱炎や前立腺炎などの尿路感染による頻尿の症状では、膀胱の知覚神経が刺激されることが原因となります。膀胱がんでは、まれではありますが膀胱刺激症状としての頻尿が生じることがあります。
トイレの事が気になって仕方がない心因性頻尿は、膀胱や尿道に異常はなく、尿量も正常です。しかし、精神的な不安感により、何度もトイレに行く頻尿の症状がでます。これら頻尿の原因は様々ですが、頻尿の症状はとてもつらい症状です。
頻尿の治療は、原因により対応方法が変わります。明らかな水分の過剰摂取などが原因である場合には、水分の摂取量を調節することで効果が期待できます。
しかし、水分の過剰摂取以外の場合は、原因に応じた適切な対応方法を選択することになります。
基本的に頻尿の対応では、お薬が基本となります。原因となる炎症などを、抗生物質などにより対応を行います。
男性の前立腺肥大症に対しては、お薬が基本となります。しかし、尿閉や肝機能障害などの合併症が見られる場合には、手術が行われる場合もあります。
過活動膀胱は、膀胱がいっぱいになっていないにもかかわらず尿を感じる状態であるため、膀胱訓練や骨盤底筋の筋力トレーニングなどによって改善される可能性もあります。
また、残尿や排尿障害に対しては、尿道括約筋の筋力トレーニングが有効となることもあります。
心因性頻尿の場合には、行動療法などによって自力でのコントロールを目指します。この場合には、泌尿器科ではなく、心療内科が専門となって対応していくことが一般的です。
頻尿・過活動膀胱を改善するために以下の方針で鍼灸施術を行います。
膀胱粘膜が、炎症などにより過敏になっている事が多くあります。このため、少しの尿でも敏感に感じます。肌荒れを起こしているようなイメージです。頻尿・過活動膀胱でお困りの方は、長い間の辛さにより、敏感になっています。頻尿・過活動膀胱を治すための、大切なポイントです。
自律神経とは、身体を一定の状態に保つためのシステムです。自律神経は、尿意に大きく関係しています。自律神経のバランスが乱れますと、尿意も乱れます。このため、頻尿・過活動膀胱の症状が起こりやすくなります。
自律神経のバランスは、検査ではわからないので、原因不明と言われます。
頻尿・過活動膀胱はつらい症状です。このため、本来身体を守ってくれる免疫力が低下していきます。
特に、内臓の冷えは、頻尿の原因であり、免疫力低下の原因です。見逃しがちな問題ですが、頻尿・過活動膀胱を改善するために大切なポイントです。
頻尿・過活動膀胱の症状は、大変つらく、他人には分かりにくいのです。
睡眠不足となりやすく、身体も疲れがちになります。外出するのが不安となりますので、旅行・趣味・仕事にも影響を与えます。
頻尿・過活動膀胱の症状は、薬も増えていく傾向が大きいので、副作用の心配も必要です。毎日の生活を充実させるためにも、頻尿・過活動膀胱はしっかりと改善しなくてはなりません。
頻尿・過活動膀胱は、原因をみつけ、しっかりと対応することが大切です。一人で悩まず、どうぞあきらめないで下さい。
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