手根管症候群の症状は、たいてい突発的に起こります。最初にしびれの症状が出て、次第にその範囲が拡がります。そのうち痛みも伴うようになります。
初期には、夜が明けるころの時間帯に症状が強くでる傾向がありますので、起床する時に痛みやしびれ、こわばりなどを感じるようになります。
最初は、人さし指と中指に違和感があらわれます。正中神経の機能が及ぶ範囲は、親指からくすり指の内側までとなっています。
手根管症候群の病状が悪化すると、それら3本と半分のすべてに痛みやしびれが拡がることになります。
手根管症候群の特徴としてよく言われることに、親指と人さし指の先端をくっつけて環をつくる「OKサイン」ができないということがあります。このサインができなければ、手根管症候群の疑いがあるといえます。
手根管症候群の正確な原因はわかっていません。ただ誘発する要因は、いくつかあります。
まず手指を酷使しすぎていることが考えられます。
縫い物や編み物、陶芸やそば打ち、小売店でのレジ業務や、パソコンでのタイピング、掃除や調理など、常に手先に力を入れ細かく動かす仕事をする方は発症しやすいといえます。
手根管症候群を発症するのは、男性よりも女性が多いという傾向があります。とくに出産したばかりの時期や更年期などに多々みられます。そのことから、女性ホルモンの増減が誘因している可能性も示唆されています。
二次的に手根管症候群を発症するというケースもあります。テニスやゴルフ、卓球、バドミントンなどスポーツのし過ぎによる腱鞘炎(けんしょうえん)や、手首や指のケガ、骨折をするとむくみや炎症が起こり、それらがきっかけとなるのです。
こぶのような腫瘤(しゅりゅう)や腫瘍(しゅよう)は、細胞の増殖から新たにできる組織の塊ですが、これらが手根管症候群の原因となることもあります。また、長年にわたり人工透析を受けている方も、カルシウムが石灰化し関節に付着することで、手根管症候群を発症しやすくなります。
手根管症候群の治療は、症状が軽い場合から難治性に至るまで、それぞれ治療の方法があります。
まず手根管症候群を疑ったら、下記の方法で診断できます。
・ティネル様サイン
打腱器などの診断機器で手関節をたたき、痛みやしびれの症状が指先に出てくるか確認します。感覚反応をみて陽性か陰性かを判断します。
・ファレンテスト
左右両方の手首を90度に曲げ、手の甲部分を合わせたまま1分ほど待ちます。その間に痛くなる、しびれるといった症状がひどくなるか確認します。次第に悪化するようであれば陽性とされます。
・その他の検査
電気での筋電図検査や、母指球(ぼしきゅう:親指つけ根のふくよかな丘部分)の筋肉が萎縮していないか、また筋力が落ちていないかをみます。また正中神経が手根管内を伝わる速度がどれくらいかの測定も行います。
具体的な治療としては、軽症であれば炎症を抑える薬やビタミンB12などの内服薬、湿布を貼るなどで対処します。腱鞘炎からきている手根管症候群は、腱鞘そのものに注射を打つ療法もあります。また局所的な安静を図る「シーネ固定」療法などがあります。
母指球筋の衰えや、腫瘍などの難治性のものでは、外科的な手術の方法をとります。最近では、内視鏡術など切開する部分をなるべく狭くして、術後の負担を軽くする方法で実施しています。誘発していた組織を取り除くことで、病状の回復が期待できます。
さまざまな治療法がありますが、基本的に手根管症候群は、それまで酷使してきた手首や手指を休ませることが肝心です。仕事や生活のリズムが変わるのは仕方のないことです。あせらず安静にするのが、いちばんの薬となります。どうぞあきらめず治療を続けてください。
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