文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年1月27日
膠原病とは、単一の病名ではなく、1942年に米国のクレンペラーという病理学者が考案した新しい病気の概念です。
いくつもの臓器で病変が起こり、病巣の中心がどこなのか特定できない症状があります。全身をめぐる結合組織が主体となる複数の疾患を総称して、膠原病といいます。
膠原病といわれる病気には、全身性エリテマトーデスや関節リウマチ、皮膚筋炎などのように従来からある代表的なもの、それにシェーグレン症候群やベーチェット病、高安動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症やサルコイドーシス、成人スティル病、好酸球性筋膜炎など複数の病気が含まれます。
膠原病に関連した疾患の多くに対して厚生労働省は、難病の指定をしています。治療法にステロイドが導入されて以降、治療成績は画期的に改善され、5年生存率は40%以上の伸び率となりました。しかしながら膠原病を発症する原因は現在も不明のままで、副作用の問題などもあり課題は多く残されています。
膠原病の症状に共通するもののひとつは、リウマチ性疾患です。全身で関節の痛みが頻繁に起こります。
風邪の初期症状にみられる関節の痛みと似ていて、よく間違われます。風邪と違うのは、1か月経ても症状が治まらず、さらに起床時に指の関節がこわばる、腫れるなどの症状も出てくることです。
自己免疫疾患も膠原病の症状のひとつです。発症のきっかけとなるリンパ球や抗体の存在があります。
それらは、感染症などで侵入してきた悪質な菌やウィルスと戦う、味方であるはずの血液中の組織まで攻撃するという誤作動をおこしてしまいます。
膠原病のもう一つの症状は、結合組織疾患です。細胞などの組織を結合させる膠原繊維は、血管や筋肉、各臓器など体内の至るところにあります。栄養の運搬や代謝の促進、老廃物を排出するなど、身体のために活動をしています。ところが結合組織に異変があると、複数の臓器に広く症状がまわるのです。
膠原病の原因は、今のところ特定できているわけではありません。ただ要因として、発症しやすい環境と免疫の異常、また体質的に発症しやすい条件など複合的に揃った場合、発症へとつながるようです。
膠原病を発症する傾向が強いのは、中年のしかも女性の方です。ちょうど女性ホルモンが減少し、更年期障害などが出やすい時期にある世代ではありますが、どのような因果関係があるのかはわかっていません。
しかし要因として、妊娠や出産の経験がある、強いストレスを抱えている、美容整形術でシリコンなどの物質を体内に注入している、それから感染症や外傷、外科手術の既往歴があることなどが指摘されています。
体質として、善玉の細胞まで攻撃するといった免疫システムに異常がある方は、膠原病を誘発しやすいといえます。なぜ攻撃するべき対象か否かの判断を誤ってしまうのか、そのメカニズムはわかっていません。本質的なものと言ってしまえば、それまでです。
環境要因として、紫外線を浴びることが膠原病を発症させるきっかけとなる場合もあります。なぜ紫外線が悪いのかは不明ですが、紫外線は浴びすぎると皮膚がんなどの原因ともなり注意喚起が言われていますので、細胞組織にも何らかの影響を与えていることが考えられます。
兵庫県神戸市西区 OYさん 55歳 女性 主婦
私が発病したのは、今から18年前になります。当時30代の私に、”混合性結合組織病(膠原病)”と診断され、それからステロイドが私の命綱となりました。
昨年の夏頃から、右手が痛みだし、リウマチの初期症状ではないかと診断され、副作用のきつい薬を服用しましたが、数日でギブアップしてしまい、このまま手が動かなくなるのでは・・・と不安が一杯でした。
そんな時、主人に”一度、鍼に行ってみたら”と言われ、インターネットで横幕鍼灸院を探してくれました。少し不安がありましたが、12月21日初来院しました。その日は、寒さが一段と厳しい日でした。先生は、とても親身に私の病気の話を聞いてくださりました。その帰り道、体がすごくほこほこして、少し汗ばむほどでした。もしかしたら・・・という気持ちになりました。それから、2週間に一度通院し、3月には、手の痛みがすっかり無くなりました。
私の病気は医学的に完治しないとされますが、前向きに家族の為にも元気で長生きしたいと思います。先生、これからも末永く宜しくお願いします。
*個人の感想であり効果を保証するものではありません。
土曜日・日曜日も受付・施術しています。
当院は完全予約制です
078-891-3590
2024年12月31日(火)から2025年1月3日(金)まで冬季休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承のほどお願いいたします。
「壮快2023年4月号」
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