文責:横幕鍼灸院 院長 横幕胤和
最終更新日 2024年1月25日
むち打ちは、正式な病名を外傷性頸部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)、あるいは頸椎捻挫(けいついねんざ)、頸部挫傷(けいぶざしょう)と呼びます。
自動車事故やスポーツなどのアクシデントで、強い衝撃が首にかかることによって生じます。
むち打ちは、主に頸部(首)に出現する症状を中心としますが、身体全体に不調が認められることもあり、長期間にわたる可能性もあります。
むち打ちでの影響は、目に見えるものだけとは限りませんので、早い対応が大切です。
むち打ちを改善するには、むち打ちの症状・原因・対処法などについて知ることが大切です。このページでは、むち打ちの症状・原因・対処法について詳しく説明しております。
【目次】
むち打ちの症状は、偶発的な衝突などに見舞われた際、出現するものです。事故などに遭遇した瞬間、身体は防衛本能がはたらくこともあって緊張と興奮状態にあります。
直後では症状が出なくても、12時間から48時間以上経過してあらわれることも多々あります。
とくに症状が出なくても、すぐに対応するのが賢明です。
出血した外傷などは見た目で程度が判断できますが、強い衝撃を受けた頭や頸の内部では何が起きているかわかりません。症状にしても全身に及びますので、むち打ちによるものか判断がしにくいでしょう。
次のような症状が出た場合、むち打ちが関係していると思われます。放置せずに対応してください。
むち打ちの原因として直接的なことは、自動車での追突事故やスポーツによる障害、仕事中の災害といったアクシデントによるものが大多数を占めます。
これ以外では、整体やヨガ、ストレッチなどで適切ではない動作がきっかけとなる場合もあります。
またレントゲンなどの画像診断で異常が認められず、ご自身でも「とくに思い当たる節がない」というように、原因が特定できないことも少なくありません。
慢性的な疲労症や難治性の頭痛、めまいなどが関与しているのではないか、という見解もあります。
最近のむち打ちに関する研究では、頸椎椎間板ヘルニアの影響や、脳脊髄液が漏れだすことにより症状が出現している可能性も示唆されています。いずれも、複数ある原因のうちのひとつであります。
また、自律神経の働きが関係しているという見方もあります。身体の機能においてバランス調整をしている自律神経は、刺激を受ける状態(オン)が持続すると、元の状態(オフ)に戻そうとします。うまく調整できないことが原因となり、むち打ちの症状につながります。
痛みやだるさといった症状は、別の疾患でもありがちです。それらが出現しても、むち打ちに関するものかどうか判然としません。しかし身体の内部では、それらを引き起こしている何らかの原因があると思われます。
具体的には、筋肉やじん帯の断絶や、椎間板の圧迫やゆがみ、血管の損傷などです。これらが原因となっている場合、元の状態に戻るまでに時間を要することが考えられます。
むち打ちでは、症状の程度にかかわらず、診てもらうことが重要です。
むち打ちは遅れて症状が出てきたり、また後遺症となるケースもありますので、安易に自己判断しないようにしましょう。
むち打ちでは、症状が出始めた初期のうちと時間が経過してきた頃とでは、対処法も変えていきます。段階的なむち打ちの対処法について、下記にまとめました。
(1)初期の対処法
損傷を受けたばかりの時期は、患部で炎症が起きている可能性が高いと思われます。マッサージをするなど手を加えることはせず、とにかく安静を保つことが肝心です。消炎鎮痛剤を服用する、あるいは患部を冷やすなど症状の程度にふさわしい方法を選びます。
首を固定するための「頸椎カラー」というコルセット様のものがあります。装着すると、首が安定し負担が軽減できます。ただ長期間に渡って使用すると筋力の低下をまねくおそれがありますので、症状が落ち着いてきたら外しましょう。
(2)症状が落ち着いた頃の対処法
時間が経過するにつれ、症状も変化していきます。痛みの質も激痛から鈍痛へ、また身体ぜんたいの倦怠感なども出てきます。炎症が治まってきたら、今度は温めて血行を促すことが有効となります。
患部を直接、ホットタオルなどで温める方法や、ぬるめのお湯に時間をかけて入浴するのもよいでしょう。負担のないレベルで、ラジオ体操の「首の運動」のような、ゆっくりまわす、左右に傾けて起こす、といった緩慢な運動で血行も改善できます。
(3)回復期の対処法
むち打ちの対処法は、ご自宅でも補足的にできることはあります。安静にしていた期間が長いほど、筋肉の衰えも進んでいると考えられます。残存する漠然とした痛みを取り除くためにも、ウォーキングやプールでの歩行、ストレッチなどを行うのが効果的です。
むち打ちへの予防を考えておくことも大切です。
日常的に自動車を運転される方や、体当たりするスポーツをされている方、身体を使った職業に従事されている方などは、日頃からむち打ちを防ぐことを念頭に入れておくのが良いでしょう。
(1)自動車に乗る時
シートベルトは正しく装着します。とくに腰の上にくるベルト位置は、骨盤上に密着するよう締めます。
また衝突した場合、どのような姿勢をとるのがベストか想定しておきます。頭部を守り、直接的な衝撃を避けられるよう身構えます。
近年の自動車は、エアーバックや衝突を考慮した装備も充実しています。しかし運転する時は充分な車間距離を取るようにして、自動車についているさまざまな安全装置を過信しすぎないようにしましょう。
(2)スポーツをする時
スポーツの準備と終了後に体をメンテナンスする作業は、入念に行います。骨格や骨盤などにゆがみが生じている場合は、矯正することがアクシデントを防ぐことにつながります。またケガをしない転倒の仕方などを、あらかじめ学んでおくことも必要です。
(3)日常生活において
とくに衝突をしたり圧迫されていなくても、むち打ちの症状が出る場合があります。日頃から運動不足にならないよう気をつけ、肩こりや腰痛などの対策もしておきましょう。正しい姿勢をとり、柔軟な身体を維持しておくことは、むち打ちを防ぐことにもなります。
また、自律神経のバランスを崩さないよう心がけることも大切です。ストレスをためない、充分な睡眠と休養をとるといった、むち打ちとは無関係と思えることでも、意識しないうちにきっかけとなっていることもあるのです。
当院ではむち打ちに対して以下の施術を行っております。
むち打ちの場合検査でわかりづらく、症状が長期間続く方が多いです。場合によっては10年以上お困りの方もおられます。
当院では以下のアプローチでむち打ちの鍼灸施術を行います。
(1)損傷している筋肉の回復
むち打ちの場合、多くは筋肉が傷ついて症状が出ます。筋肉の損傷は検査でわかりづらくお困りの方が多いです。
鍼灸施術は筋肉に直接アプローチすることが出来る優れた方法です。
(2)首・肩・背中周辺の改善
一般的に頚部に痛みなどが出やすいのがむち打ちの特徴ですが、実際には肩・背中周辺、場合によっては腰にも影響が出ている事が多いです。
広範囲にわたってしっかりと対応をしなければ改善しない事が多々あります。このため症状が続く方が多いです。
(3)自律神経への影響
むち打ちは首周辺のダメージが強い場合に起こります。このため、自律神経に大きな影響を与えることがあります。また、むち打ちの症状は大変つらいのでストレスも多くなります。
この結果、不安・不眠・イライラ・動悸などの自律神経失調症の症状を伴う事も多々あります。 自律神経への影響を取り除くことにより症状が大きく改善します。とても重要なポイントとなります。
むち打ちは、外部から見えない状況から端を発していることもあります。決して自己判断で対処しないことが肝心です。また放置するのも良くありませんので、軽い症状であってもそのままにしないようにしましょう。また、長く続く、原因から時間が経過してからつらくなるケースもあります。原因を見つけしっかりと対応することが大切です。どうぞあきらめないでください。
兵庫県神戸市須磨区 TAさん 29歳 男性 会社員
症状があった当時は、仕事を無理しながら続ける日々が続いていました。いつの間にか、何もかもこれまでの様にできない程疲労困憊になっていました。
年末には10日間休暇を取って体を休めたものの、頭痛・肩こりがひどく、このままでは、普段通り仕事ができないと不安に思っていました。
それは、手足が冷え始める頃には、パソコンに向かうことや、考え事ができない程の頭痛が出てしまうことが気になっていた為でした。
そこで、休みの最終日に何とかまず冷え性を治療しようと思い、インターネットで検索すると、治療ができることがわかりました。
すぐに、横幕さんのところに電話をすると、その日に診てもらうことができました。2か月程治療を続けていると体に様々な変化が起きていくのがわかりました。手足の冷え、頭痛、肩こりは改善して、呼吸もとても楽になって睡眠不足も解消されました。気にしていた抜け毛も激減し、とても安心しました。
治療を受けてよかったことは、「自分の意志で自分の体をコントロールする大切さ」を教えてもらったことです。無理なく仕事ができています。ありがとうございました。
*個人の感想であり効果を保証するものではありません。
土曜日・日曜日も受付・施術しています。
当院は完全予約制です
078-891-3590
「壮快2023年4月号」
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
9:00~13:00 | ○ | 休 | 休 | 休 | ○ | ◯ | ◯ |
14:00~17:00 | ○ | 休 | 休 | 休 | ○ | ◯ | 休 |
院長ごあいさつはこちら
当院の理念はこちら